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暗号資産

暗号資産

Q&A 実務家のための暗号資産入門-法務・会計・税務-

◆専門性が高く難解な暗号資産について、実務家が押さえておくべき基礎知識や重要事項を平易な言葉でコンパクトに紹介しています。
◆暗号資産に造詣が深い弁護士、公認会計士及び税理士が、豊富な知見と実務経験をもとに執筆しています。
◆暗号資産に関する法令上の解釈、会計・税務上の諸問題を幅広く取り上げ、わかりやすく解説しています。また、相続、離婚、倒産等の場合における暗号資産の取扱いについても解説しています。

商品コード 5100153 ISBN 978-4-7882-8805-8 JAN 9784788288058/1923032040006 サイズ 暗号資産 A5判 巻数 1 ページ数 330 発行年月 2020年12月

第1章 暗号資産に関する基礎知識
第1 暗号資産
1 暗号資産とは?
2 暗号資産はどのような仕組みで発行・取引され、入手できるのか?
3 暗号資産と法定通貨との違いは?
4 暗号資産と電子マネー、ステーブルコインとの違いは?
5 暗号資産とポイントとの違いは?
6 暗号資産が法律で規制されるに至った経緯は?
7 暗号資産に関する2019年法改正の主な内容は?
8 暗号資産の資金決済法上の定義は?
第2 暗号資産交換業
9 暗号資産の売買等のサービスを行うために必要な許認可とは?
10 暗号資産カストディ業務とは?
11 暗号資産交換業者に係る行為規制の概要は?
12 暗号資産交換業者の広告に関する規制とは?
13 暗号資産 暗号資産交換業者による利用者財産の分別管理義務とは?
14 暗号資産交換業者の本人確認義務とは?
15 暗号資産交換業における自主規制とは?
第3 セキュリティトークン・暗号資産デリバティブ取引
16 暗号資産と電子記録移転権利の違いは?
17 電子記録移転権利を取引する場合に課せられる規制の主な内容は?
18 電子記録移転有価証券表示権利等とは?
19 暗号資産デリバティブ取引に関する参入規制の概要は?
20 暗号資産デリバティブ取引に関する行為規制の概要は?
21 暗号資産に関する不公正取引は規制されているか?

第2章 暗号資産と当事者間の権利関係
22 暗号資産に対する所有権は認められるか?
23 暗号資産の売買契約を締結した場合、買主は売主に対してどのような権利を有するか?
24 暗号資産に対して担保権を設定することはできるか?
25 暗号資産交換業者に預けられた暗号資産について、利用者はどのような権利を有するか?
26 暗号資産が第三者の不正アクセスによって流出した場合、誰に対して、どのような請求を行うことができるか?
27 暗号資産を誤って送付してしまった場合、取り戻すことはできるか?
28 債権者は債務者自らが保管している暗号資産に対して差押え等ができるか?
29 債権者は債務者が暗号資産交換業者に預けている暗号資産に対して差押え等ができるか?
30 暗号資産を信託することはできるか?
31 暗号資産交換業者に預託している暗号資産が第三者によって不正に送付された場合、暗号資産交換業者に返還を請求することができるか?
32 暗号資産交換業者に暗号資産を預けていたところ口座を凍結された場合、どのような請求ができるか?
33 ICOで購入したトークンが暴落した場合やビットコインで投資したファンドの元本が全く戻ってこない場合に、発行者やファンド運営者に責任追及できるか?

第3章 暗号資産と相続・離婚等
第1 相 続
34 暗号資産は相続できるか?
35 被相続人が暗号資産交換業者に預けていた暗号資産を相続する場合、どのような手続が必要か?
36 被相続人が暗号資産を保管していたウォレットのパスワードや秘密鍵が分からない場合、相続人はこれらを回復できるか?
37 相続財産に暗号資産が含まれていることをどのように調査・確認すればよいか?
38 暗号資産を特定の者に相続させるためにはどのようにすればよいか?
第2 離婚等
39 暗号資産取引にはまってしまい、借金まで負って取引を続けている場合、離婚原因となるか?
40 暗号資産は財産分与の対象になるか?
41 配偶者が暗号資産を保有しているかどのように確認すればよいか?
42 暗号資産を夫婦で共有していたことをどのように立証すればよいか?
43 暗号資産 配偶者の一方が相手に無断で購入した暗号資産の価値が暴落し、その後に離婚する場合、どのように財産分与が行われるか?
44 慰謝料や養育費を暗号資産で支払うことはできるか?
45 相手方配偶者が離婚に際して暗号資産で支払うと定めた債務を支払わないときは、どのように請求すればよいか?

第4章 暗号資産と倒産手続
46 暗号資産交換業者が倒産手続の申立てをしようとする場合の留意点は何か?
47 暗号資産を保有する者から、倒産手続の申立ての依頼を受けた場合の留意点は何か?
48 暗号資産交換業者につき倒産手続が開始された場合、暗号資産交換業者に金銭を預けていた利用者はどのように取り扱われるか?
49 暗号資産交換業者につき倒産手続が開始された場合、暗号資産交換業者に暗号資産を預けていた利用者はどのように取り扱われるか?
50 暗号資産交換業者につき倒産手続が開始された場合、債権者に対して、暗号資産を用いて配当又は弁済を行うことはできるか?

第5章 暗号資産と会社経営
51 暗号資産を現物出資して会社を設立することはできるか?
52 法人名義で暗号資産の取引を行う場合の留意点は?
53 従業員の給与を暗号資産で支払うことはできるか?
54 ICOによって資金を調達する場合の法規制は?
55 STOによって資金を調達する場合の法規制は?
56 ブロックチェーン上で発行されるトークンを用いたオンラインゲームを消費者に提供する場合の法的留意点は?
57 企業が暗号資産のマイニング事業を行うには、許認可の取得が必要か?
58 暗号資産の貸付や借入れを行う場合、許認可の取得が必要か?
59 暗号資産のステーキング事業を行う場合、許認可等の取得が必要か?

第6章 暗号資産と会計
60 暗号資産の会計処理の基準はどのようなものか?
61 企業が購入し保有する暗号資産の会計処理はどのようになるか?
62 暗号資産交換業者が預託者から預かった暗号資産に係る会計処理のポイントは?
63 「活発な市場」とは?
64 開示を行う際の勘定科目等の取扱いはどのようになっているか?
65 暗号資産を支払手段とした販売取引の会計処理は?
66 マイニングの会計処理はどのようになるか?
67 暗号資産建て債権債務の会計処理はどのようになるか?
68 ICOの会計処理はどのように行うか?
69 暗号資産を用いた証拠金取引の会計処理は?
70 暗号資産交換業者の監査対応のポイントは?
71 暗号資産交換業者に対する財務諸表監査のポイントは?
72 暗号資産交換業者の分別管理監査のポイントは?

第7章 暗号資産 暗号資産と税務
第1 個人・法人共通
73 暗号資産を購入したときは?
74 暗号資産をハードフォーク(分裂/分岐)やマイニングで取得したときは?
75 暗号資産を売却したときは?
76 暗号資産で商品を購入したときは?
77 暗号資産同士を交換したときは?
78 暗号資産を譲渡したときの消費税の取扱いは?
第2 個 人
79 暗号資産で生じた損益の所得区分と必要経費は?
80 暗号資産に関する年間取引報告書の留意点は?
81 暗号資産の取得価額や売却価額が分からないときは?
82 暗号資産取引で損失が出た場合には?
83 暗号資産デリバティブ取引をした場合には?
84 暗号資産を持って海外移住した場合は?
85 暗号資産の財産債務調書や国外財産調書への記載の留意点は?
86 暗号資産を相続や贈与等によって取得した場合は?
87 相続・贈与により取得した暗号資産の評価方法は?
第3 法 人
88 従業員の給与を暗号資産で支払う場合は?
89 暗号資産を期末在庫していた場合には?
90 暗号資産を発行した場合の取扱いは?

キャッシュレスを学ぼう(5)-暗号資産(仮想通貨) | ニッセイ基礎研究所

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この条文は、暗号資産の私法的な性格に踏み込んで定義をしたものではない。一般に理解されている暗号資産とは、図表1のように、ネットワーク参加者(ノード(直訳では結節点)と呼ばれる)間において、ブロックチェーン技術(分散台帳技術) 1 を用いて譲渡・記録される財産的価値をいう。個々の取引の有効性については、マイナー(採掘者)と呼ばれるネットワーク参加者が確認を行う。マイナーはその報酬として新たに暗号資産を取得する(マイニング)。

暗号資産とは

2暗号資産の一形態としてのトークン
すでに数百種類の暗号資産があるとされるが、個人や事業者が発行する暗号資産として「トークン」というものがある。確定した定義はない模様であるが、通常はブロックチェーン技術を利用し、個人や事業者が資金調達のために発行するもの(=データ)とされている。トークンは購入者に対して何ら見返りのないもの(個人や事業者の活動を応援するだけのもの)から、事業により産み出される商品と交換できるもの、あるいは事業の成果を経済的価値で配当するものがある。最後の、配当を行うものは株式や投資商品に近いものであり、セキュリティトークンと呼ばれる。セキュリティトークンは法律上、電子記録移転権利と呼ばれている。その売買等は、通常の事業資金調達と同じものとして、資金決済法ではなく、金融商品取引法で規制がされている。

トークンを新たに発行することをInitial Coin Offering(ICO) と呼んでいる。トークンを購入するに際しては、通常他の暗号資産(ビットコインなど)で払込が行われる。

3――暗号資産にかかる法的規制

暗号資産にかかる法的規制

1資金決済法による規制の対象
資金決済法の、暗号資産の定義は上述したとおりであり、規制の対象から「電子記録移転権利」が除かれている。

2|利用者資産の保護
暗号資産交換業においては、利用者財産の保全の必要性がある。いくつかの規定がある。まず、暗号資産購入のために暗号資産交換業者に払い込まれた金銭については、業者の自己資産と分別して、信託会社等に信託しなければならない(資金決済法第63条の11第1項)。

利用者資産の保護

ホットウォレット・ホットウォレットの仕組み

3業務の適正さの確保
暗号資産交換業者には行為規制が課される。業者が広告を行う際には、業者の商号や登録番号のほか、暗号資産が通貨ではないこと等を表示しなければならない(資金決済法第63条の9の2)。また、利用者を誤認させるような表示を行うこと、もっぱら利益を図る目的で暗号資産を売買することを助長するような表示行為が禁止される(資金決済法第63条の9の3)。暗号資産を信用取引する場合には、暗号資産の性格や手数料等について正確な情報を提供しなければならない(資金決済法第63条の10)。また、犯罪による収益の移転防止に関する法律により暗号資産交換業者には利用者に対する本人確認義務が課されている(法第2条第2項第31号)。

4――金融商品取引法の規制

1電子記録移転権利特有の規制
上述した、ICOにより個人や事業者が、新たに発行する暗号資産の一種であるトークンであって、その保有者に配当等の権利が付与されるもの(流通性の低い一定のものを除く)は、「電子記録移転権利」とされている。電子記録移転権利は、株や投資信託などと同じ第一項有価証券 2 の規制が適用される(金商法第2条第3項)ため、発行に当たっては有価証券届出書の提出(金商法第4条第1項)および目論見書の作成・交付(金商法第13条第1項、第15条第1項)が必要である。また、有価証券報告書による継続開示(金商法第24条)も求められる。このように開示負荷が重いため、技術的な転売制限をしたうえで募集先を50人未満とするなど、少人数私募の要件を満たすようにして開示規制の適用から除外するスキームとするものが多くなるものと想定されている。

なお、電子記録移転権利は、集団投資スキーム持ち分であることが明確化された 3 ことから、発行者が自己募集する場合には、第二種金融商品取引業の登録が必要である(金商法第28条第2項第1号)。(図表5)

電子記録移転権利特有の規制

2 金融商品取引法では流通性の高い第一項有価証券と、流動性の低い第二項有価証券とで分けて規制をしている。電子記録移転権利自体は、集団投資スキームの一種として、信託の受益権や合同会社の社員権などと同様に第二項有価証券とされつつ、類型的に流動性が高いという取引の実態から、募集行為については、金商法第2条第3項によって第一項有価証券の規制が適用されるという複雑な条文構造になっている。
3 金融商品取引法上、集団投資スキームと見うるためには、金銭での払込であることが必要であったところ、セキュリティトークンでは、暗号資産で払込がなされるのが通常であった。そのため、集団投資スキームといえるかどうか疑問があった。今回の改正(金商法第2条の2)で暗号資産による払い込みは金銭による払い込みとみなされることとなった。

2|暗号資産を用いた不公正な行為の規制
金融商品取引法は、マーケット参加者による不公正な行為について、資金決済法の「暗号資産」の定義を引く形で行為規制を行い、上記の電子記録移転権利に限らず、すべての暗号資産に適用される。

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